NO NAME

とある東北地方の大学生の雑記です。Mr.Children/山/音楽/映画/美味しいもの/etc. 90'sに生まれたかった

わたしを束ねないで

 

ポケット詩集

ポケット詩集

 

 

昔から宝物のように持っている詩集があります。ポケット詩集(童話屋刊)というほんです。

 

この詩集に収録されている作品の中に、新川和江さんの「わたしを束ねないで」という作品があります。私の好きな詩です。

 

「わたしを束ねないで」
            新川和江


わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂

わたしを止めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽撃き
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音

わたしを注がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちている
苦い潮 ふちのない水

わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風

わたしを区切らないで
,や・いくつかの段落
そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩

 

 

ここ数日、特に感じていますが、私は常に変化しています。1、2回会った程度の分析や、過去の趣味にとらわれた見方で定義されることはありません。今、この時を生きる私を確かめたくて、今こうして日々思ったことを日記にしているのです。